旧大井村役場庁舎(ふじみ野市)
記事 NO.7794 彩2021 国の登録有形文化財
2021年12月22日訪問
旧大井村役場庁舎(ふじみ野市)
旧大井村役場
シンプルな洋風建築

川越街道沿いの旧大井村の2階建ての役場庁舎で
平成14年2月に国の登録有形文化財に指定されました

昭和12年に大井村役場庁舎として建てられました



現在は大井小学校の敷地になっています

旧大井村役場庁舎

埼玉県 ふじみ野市 苗間34-6

(Mapion地図にアクセス)
撮影:2021年12月22日
カメラ:ニコン-Nikon D7500

埼玉モダンたてもの ふじみ野旧跡散歩
(C)heihei's studio 2010
へいへいのスタジオ2010
2021年12月22日訪問
旧大井村役場庁舎(ふじみ野市)
旧大井村役場
シンプルな洋風建築

川越街道沿いの旧大井村の2階建ての役場庁舎で
平成14年2月に国の登録有形文化財に指定されました

昭和12年に大井村役場庁舎として建てられました


旧大井村役場庁舎
一八八九(明治二二)年四月に施行された「市町村制」によって、それまで全国約七万に及んでいた市町村が、その五分の一の三九市一万五八二〇町村に統廃合されました。この統合の標準は、数か町村、戸数にして五〇〇戸を目標にしで行なわれました。現在の大井村(大井町)の誕生もこの時で、連合戸長役場所轄のうち藤間村(現川越市)を除いた亀久保村・鶴ヶ岡村・大井町・苗間村を合併して一村とし、村名を大井村と称し、初めて現在の大井村(大井町)が、地理的にまた行政的に誕生することになりました。当時の大井村は三九九世帯、人口二四〇七人でした。
町村合併当時の役場の設置については、村内に適当なところがなく、苗間村の空家を仮役場とすることに村議会で決定し、県に具申しています。
その後、一九〇九(明治四二)年六月一七日に、村のほぼ中央に位置し、川越街道に沿ったこの地に役場を新築し移転しました この庁舎は、大井小学校の改築にあたって不用になった廃材を利用して建築されたもので、構造は亜鉛鉄板葺きの平屋でした 老朽化・腐食・雨漏りが昭和一〇年頃より目立ち、また手狭にもなったため、ついに庁舎を改築することとなりました。
一九三六(昭和一一)年一二月の議会で、役場改築に関する決畿がなされ、さらに翌年一月には、大井村役場庁舎建築委員を設けることが決められ、同年五月に竣工しました。
建設には地元の大工・鳶・左官たちが総動員され、敷地の近くにテントを張って五人の大工が材木の加工を行なっていたものです。
昭和初期になると、公共建物を中心に鉄骨やコンクリートなどの近代建築が各地に姿をあらわし、洋風木造建築が一般庶民の間で新しい時代の象徴としてあこがれをもって見られていたようです。
玄関ポーチの上部にはベランダが廻され、現在はトタンスレート葺の屋根も建設当初はスパニッシュ瓦が葺かれでおり、一階は事務室、二階は村議会議場となっていました。
役場が落成した時には、「大井村と東京との間て、一番ハイカラな建物ができた。」と村民の手紙に書き添えられたといわれています。
一九四〇(昭和一五)年頃に、農作業に従事していた村人に時刻を知らせるためにサイレン塔が取り付けられ、その後役場内は上履き使用から土足使用に変わり、一九七二(昭和四七)年一月に現在の庁舎が建設されるまでの三五年間、役場庁舎として使用されました。
その後東入間警察署として利用され、この際改装工事が行なわれ、間取りに原形が留められるものの、内装には大きく手が加えられました。翌年大井小学校の特別教室として使用し、一九七七(昭和五二)年から埋蔵文化財整理室として利用され、二〇〇二(平成一四)年に国登録有形文化財となりました。
ふじみ野市教育委員会 ふじみ野市文化財保護審議会

現在は大井小学校の敷地になっています

旧大井村役場庁舎

埼玉県 ふじみ野市 苗間34-6

(Mapion地図にアクセス)
撮影:2021年12月22日
カメラ:ニコン-Nikon D7500


埼玉モダンたてもの ふじみ野旧跡散歩
(C)heihei's studio 2010
へいへいのスタジオ2010